ブリヂストン アルベルト ブリヂストン アルベルト




最強の通學用自轉車として名高いママチャリ(所謂シティサイクル)です。日常の移動手段はバイクなんですが距離的にわざわざバイクを出すまでも無い場合、例へば數km以内のスーパーやコンビニ等の買物、郵便局や銀行へ行く場面では自轉車で移動した方が手っとり早い場合があります。そんな場面で便利なのがママチャリです。

そこまでハードな使ひ方をしないので安物でも充分なんですが、私の所は海が近く潮風が來るので安物だとあっと言ふ間に錆びて了ひます。そこで錆に強い自轉車を物色した結果、アルミフレームにステンレスリム及びスポークのアルベルトを選びました。ベルト驅動なのでチェーンの樣に錆びる事はありません。

アルベルトにはホームセンター等に向けたfineやLightと言ったモデルもありますがこちらは絶對に選んではいけません。ステンレスの代はりにアルミリム(年式によってはステンレスもある)を使ってたりスポークもステンレスでなく普通の鐵が使はれてたりします。フロントブレーキもアルミ製ダブルピボットの所を鐵製のシングルピボットが使はれてたりとか。これではアルベルトの賣りである耐久性が確保されません。前後ホイール一式標準のアルベルトと同じステンレス製に交換する費用を考へたら最初から標準のアルベルトを買へば良かったと後悔する事請け合ひです。

一方で上級モデルのRoyalもありますがこちらは内容的に無駄だと思ひます。例へばスマートコントロールブレーキ。無駄に可動部分が多い=故障の要因が多いし整備が面倒です。造りは單純にして故障する箇所を減らす方が好感が持てます。また、空氣壓を目視で確認できる空氣ミハル君。はっきり言って無駄です。そんなものは自分でタイヤを觸るか乘った時の感觸で判ります。幼兒なら別ですがその程度が判らない人は周圍に對して危險なので自轉車に乘るべきではありません。

また、Royalにはグレードの高いタイヤが裝備されてるからいいと言はれますが、Royal專用の特殊規格ならともかくタイヤなんて交換時にそれにすれば濟む話です。Royalにしか無い裝備で交換が利かないのは8段變速くらいかと思ひます。運良く部品一式を入手できれば交換できるのかも知れませんが8段變速が欲しければ最初からRoyalを選んだ方が安いでせう(^^;
そんなわけで私が乘ってるのはロイヤルでない標準のアルベルト。内装5段變速のモデルです。道路の状況に應じてギアを選べる範圍が3段より廣いのでこちらを選びました。

實際に所有してみるとさすがに値段が高いだけあって質感が違ひます。とにかく丈夫で長持ちを目指しただけあって安物の樣に暫く使ってるとあちこち錆びるなんて事がありません。ステンレススポークはフロントが#13、リアが#12と通常より太い物が採用されてます。普通は#14と#13です。質の惡い安物だと前後共#14が使はれてるとも言はれます。アルベルトは高いから品質がいいのではなく品質を上げた結果高くなったと言ふべきでせう。


−短所−

この自轉車には缺點らしい缺點が無いと言はれますがライトに關しては問題があると思ひます。標準裝備のオートライト(点燈蟲)は籠の下に取り付けるタイプなんですが、その取り付け金具(NBK20)は鐵で出來てます。鐵とステンレスの接觸による電蝕を別としても鐵の金具は簡單に錆びます。で、この金具が特殊形状なのでステンレス製の汎用品と交換できません。防錆目的で金具をコーティングすると今度は車體側へのアースが取れなくなりライトが點燈しなくなります。


籠下でなくフロントフォークに取り付けるライトに變更する方法もありますが、アルベルトにはフォークにダボがありません(年式によって違ふかも)。後付けのステーをフォークに着けてもいいですがその部分の塗裝を削らなければなりません。電池式ライトをハンドルに着けるのは籠に荷物を入れる場面を考へたら却下でせう。

結局、標準の金具を防錆コーティングした場合は車體側へのアースとなる經路部分のみコーティングを剥ぎ電気が流れる樣にするわけですが、最初から金具そのものをステンレス製にしてれば問題無いんですけどねぇ…

また、サドルにコンフォートサドルと稱するクッション性を良くした製品が使はれてますが、サドルとポストを固定する金具やボルトは塗裝した鐵です。安物自轉車と同じく錆びます。

こんな所をケチるなよ……

とは言ふものの、全體として使ひ勝手のいい自轉車です。最強の通學用自轉車と評されるのも理解できます。値段は高いですが金額と耐久性を天秤に掛ければ値段相應かそれ以上の價値はあると思ひます。