スズキジムニー(JA11 5型)ランドベンチャー スズキジムニー(JA11 5型)ランドベンチャー








私は基本的に四輪に興味が無く寧ろ嫌ひな方なので自分で所有して運轉するつもりは無かったのですが、高齡になった親を乘せるなど緊急時の必要に備へて一臺確保しました。一臺持つのはいいとして問題は車種の選定。基本的に興味が無いので普段は放置プレイにしていざと言ふ時に使へないなんて事態になると所有する意味がありません。實際、一時期家を離れてた姉の車を數ヶ月放置プレイにしてバッテリーを上げた事もありますし(^^;

そこで自分が放置プレイにせずきちんと手入れし維持できる車種は何か?を探す所から始めました。自分の性格や用途、車種の特性などを色々と檢討した結果、次の樣な條件を基準に車種を選定しました。

一、輕自動車である事
毎日數百km走るわけではないので大きな車は要りません。四輪が必要な時にわざわざレンタカーを借りに行かなくても濟めばいいわけです。日常の移動は125ccの屋根付きスクーターですし、大型バイク(1000cc)もあるので基本的に使はない四輪の爲に維持費を出すのは無駄です。

二、オフロード車である事
大雨で道路が冠水した、颱風で街路樹が倒れ道を塞いだ、大寒波が來て大雪になった、などのバイクで走るのが困難な状況でも平氣で走れる事が條件です。私は雨でも多少の積雪でもバイクで移動します。バイクで走れるのならわざわざ四輪を使ふ意味はありません。

三、車體がモノコックではなくフレームを持つ事
四、簡易代替でないスペアタイヤを持つ事
この邊は單なる好みです(^^;

五、整備のノウハウが蓄積されてをりユーザが自分で弄れる範圍が廣い事
六、純正・社外を合わせ長く維持するのに部品供給に困らない事
バイク乘りの感覺から言へば自分でできる範圍の事は自分でやるのは當然です。その前提として部品を調達しやすい事も必須になります。

こんな感じで條件を絞り込むと……該當する車種は一つしかありませんでした。スズキのジムニー以外に條件を充たす車種は存在しません(笑笑笑)。スズキがバイクメーカーでもある事も好感度が高かったです。過去には名車ハスラー(TS125)に乘ってた事がありますし、この時點でSX125Rにも乘ってましたし。スズキ=オフロード車のイメージは強いです。

次の問題はジムニーの中でどれを選ぶかです。この時點での現行モデルはJB23型。個人的好みでは360cc時代の小さな車が好きですが現代の道路事情を考慮すると實用面で問題が出ます。更に部品調達や整備を依頼できるショップを見つけるのも大變です。同じ理由から550ccのSJ10も困難と判斷しました。

實用面を考慮すると乘用車であるJB23は候補から外れます。家族揃ってお出掛けをするのが目的ではなくバイクでは積みきれない大量の荷物を載せられる事の方が大事です。となると貨物車であるSJ30〜JA12に絞り込まれます。

この中でJA12はコイルリジッドの實驗的モデルの意味合いが強くあまり評判が良くないので却下。JA71はターボの特性から扱ひが面倒らしいのでこれも却下。魅力的なのは2ストのSJ30です。構造が單純な2ストエンジンは壞れる箇所が4ストに比べ少ないです。

ところがSJ30は28馬力しかありません。最高速はせいぜい70km/h程度との事。さすがにこれは實用面で問題が……て事でSJ30よりも新しく部品供給の心配も少ないJA11に絞り込みました。ジムニーの中でも人氣モデルだけあって社外品を含めれば部品は何とかなる所が大きいです。

この樣に絞り込んで候補となったJA11はネットで探す事になりました。せっかくなら最終型の5型を……と全國から探し數ヶ月掛けて車輛の状態や豫算に合ふ車輛を見つけました。修復歴・競技使用歴無しのフルノーマル。走行距離は14萬kmで塗裝は部分的に剥げが目立ちましたがボディの腐蝕は無いので塗裝はやり直せば濟む話です。走行距離からエンジンはOHかリビルドへの換裝を最初から想定しました。

購入したショップは地元ではなく四國。ショップの方がわざわざ自走で運んでくれました。手元に届いた時はいかにも古い中古車(この時點で既に20年前の車種)と言った感じでしたが專門ショップに持ち込み段階的に大きな整備を行なってトータルでJB23の新車が買へる程の金額を掛け新車竝のレベルにまで仕上げる事になりました。

變態ですな(笑)。