初代チャンドラ(日立版)のゼロスピンドル化 初代チャンドラ(日立版)のゼロスピンドル化


名機と譽れ高いチャンドラですが本體の製造が終了しメーカーが解散して何年も經つにも拘はらず新品バッテリー(NP-F550互換品)が入手可能です。汎用バッテリを採用したRIOS開發陣の判斷の正しさが證明されたと言ふべきでせうか。そこでバッテリー運用の利便性を向上させるべく廻轉するモーター部分を無くして省電力化を圖るゼロスピンドル化を行なひました。

きっかけは手持ちのTiPOが次々とお亡くなりになって行った事です。特にモノクロ液晶が駄目になって行きました。

単三電池2本で50時間稼働するポケットサイズのコンピュータ。キーボードが無いとか缺點は色々ありますがHP200LXの樣な感覺で持ち歩けるBTRON端末は他にありません。後繼機も無いし…

そこで汎用電池が使へるチャンドラをゼロスピンドル化すれば電池の持ちでは敵ひませんがキーボード付きでフルスペックのB-right/Vが動く端末になります。畫面も倍の廣さになりますし(TiPOはハーフVGA)。

HDDに代はる記録媒體としてCF-IDE變換アダプタを使用します。手元にストックが轉がってるのよね(^^;

使用したのはTranscend製の8GB(133x)。


インストールするOSはMS-DOS 6.2/V、1B/V3、B-right/V(R4.5)の三つでトリプルブート構成になります。容量的にはDOSに500MB、1Bに100MB、殘りをB-right/Vに割り當てます。B-right/Vは超漢字統合辭書によりEPWING辭書を使ふのが前提なので餘裕を持たせて7GB程の割り當てを。作成するデータはPCカード側に保存するのでシステム側のストレージはほぼEPWING辭書の爲にある樣なものです。それでも何でもかんでもインストールしたら足りなくなりますけどね(^^;

CF-IDE變換アダプタ。


CFをIDE-HDDの代用にするんで配線をそれ用に變換するだけの單純な物です。

CFを插すとこんな感じ。


CFの轉送速度によってOSインストール後の使ひ勝手が變はります。133xでは輕いと言はれるB-right/Vですら動作が遲く感じられたので266xの物と交換しました。


裝着する場合寸法の違ひからHDDコネクタと基板の間に隙間が空きます。



一應、用心の爲にアダプタにちょっと細工を。


百均でも賣ってるポッチの樣なシール。

これでアダプタと基板の隙間を調整します。氣分的なものですけどね(^^;

裝着


後は組み直してインストールするだけです。BIOS上ではきちんとHDDとして認識されるので區劃を切ってそれぞれにOSをインストール。ブートセレクタはB-right/V附屬のものを。NT系Windowsが入ってないのでSystem Selectorは不要です。

注意點として1Bを第二區劃にインストールする場合、第一區劃のサイズが大きいと起動しない事があります。今回DOS區劃を先頭にして500MBを割り當てたのですが第二區劃の1Bが起動しませんでした。400MBでも駄目でした。前に300MBでやった時は起動したのですが。そこで1B用の區劃を先頭にしDOS用を第二區劃に割り當てました。1Bの説明書には先頭區劃のサイズに制限は無いと書かれてるんですけどね…



DOS區劃が大きいのは過去の遺産(DOS/V版ゲーム)を入れる爲です。せっかく持ってるんだから實機で…ねぇ(笑)。







※エルフのゲームはDOS/V版(PC-98版ではない)ですがアリスソフトのはUnitbaseの猛者達によるsystem3のDOS/V移植版を使ってます。アリスソフトのゲームCD内を漁れば色々と出て來る筈…。環境に合はせてbatファイルを自分で書き直す必要があります。

B-right/Vのインストールは起動用FDから起動させて外付けCDDから行なひます。使用可能なCDDに選擇肢はありません。PanasonicのKXL-808AN一擇です(笑)。だってハードメーカー側がB-right/V用のドライバ作ってくれないんだもん。

この機種ならB-right/Vの起動FDにドライバが含まれてるのであっさり認識します。OSインストール後の統合辭書等の小物(アプリケーション)類もこれでインストールできます。

各OSのインストール自體は問題無くできるんですがインストール後にPCカードの設定で問題が起きました。1BではIRQをBIOS側と合はせ[カード使用可]となるんですが實際にカードを插入するとプロセッサ例外が出ます。1B/V3はチャンドラで普通にPCカードが使える筈なんだが…。DOSではPhoenixのカードサービスがインストール途中エラーになります。何かが競合してるらしいですが…チャンドラってそんなに特殊だっけか?B-right/Vでは問題無く認識するんですが。

取り敢へずメインで使ふのはB-right/Vなので大きな問題にはなりませんが何か納得行かないなぁ。その内何とかしませう(^^;

VGA(640×480)の畫面は解像度は小さいですがTiPOよりは遙かに廣いですしPC畫面を本の樣に見立てて電子テキスト用に使ふなら逆に見易い廣さです。クラビウス(ThinkPad235。SVGA 800×600)も持ってますが畫面上で長いテキストを讀むならVGAの方が樂ですね。ハードカバーの本を讀む樣な感覺です。但し、複數の畫面を同時に開いて作業するならSVGA(800×600)のクラビウスの方が有利です。まぁこの邊は作業内容とその時の氣分で使ひ分けるって事で(笑)。




前ニ戻ル

『さくら色カルテット』