200LXにATOKの辭書ファイルを持って行く爲に98版がインストールされてゐるPC-486NAVから取り出しました。ATOKの辭書はサイズが3MB近くある爲、FDでは容量が不足して了ひます。しかも、このマシンにはPCカードドライバーが入ってないのでSRAMやATAカードが使へません。そこで分割ツールを使って1.2MBのFDに納まるサイズにしてデータを移動する爲に1.4MBのFDをフォーマットし直す事にしました。

 ところがformat c:としてもフォーマット出來ません。あれれ? DOS3.3にはformatコマンドは無かったか? 思ひ出せないのでDOS6.2がインストールされてゐるPC-486NATでフォーマットする事にしました。
 しかし、1.4MBフォーマットのFDをformat c:とすると1.4MBにしかなりません。これではDOS3.3側のマシンで讀めません。1.2MBに指定するやり方が思ひ出せないので何か方法が無かったかなぁ…と考へると、ありました。指定出來るツールが。UNITBASE謹製の志津香フォーマットです。アリスソフトのゲーム『ランス』の登場人物がアニメーションするFDフォーマットツールです。これにより無事にFDをフォーマット出來ました。

 さて、いよいよ辭書ファイルを取り出すべく3.3側マシンを起動します。ところがDOS起動直後にEOシステムが起動したまま操作出來なくなって了ひました。正確にはEOシステムの畫面が殘ったまま後ろでコマンドプロンプトが動いてゐる樣ですが、畫面が讀めないので使へない事に變はりありません。
 はて? 何が問題なのだらうか? EOシステムは前の持主がインストールしたものなので、私は良く解りません。しかし畫面を見るとカレンダーが正常に表示されてない事に氣付きました。日付が2075年となってます。これはもしや……2000年問題と言ふヤツでは……。電源を切った時に時計が狂ったか(當然ですがバックアップ電池はとっくの昔に死んでます)。
 まさか今頃になって2000年問題に出くはすとは思ひもよりませんでしたが、原因の見當が付いたので後は對處するだけです。PC-486NATからHDDパックを取り出して挿し替へます。DOS起動後に日付を2000年以前に設定し直してHDDパックを元に戻し再起動。今度は問題なくEOシステムが起動しました。
 自分としては使ふものでもないし、今後同じトラブルが發生すると困るのでautoexec.batを編集してEOシステムが起動しない樣に設定し直します。後は本來の目的であるATOKの辭書ファイルを1.2MBのFDに轉送しました。

 當然ですが分割したファイルは再度結合しなければなりません。そこで3モードFDドライバーが入ったWindows95機に分割した辭書ファイルを持って行って結合しやうとしたのですが、何故かFDからHDへの轉送が出來ません。指定デバイスから讀み込めない旨のエラーが出ます。GUI操作でラクしやうと思ったのに…。仕方ないので再度PC-486NATを使ふ事にしました。
 作業用のディレクトリを作り分割した辭書データを轉送。分割ツールの結合コマンドを實行してファイルを復元します。こちらはPCカードドライバーが組み込まれてゐるので問題無くLX用のCFに轉送出來ます。これでやっと200LXにATOKを入れる準備が出來ました。


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