CF-M34
CF-M34にOSをインストールする



CF-M34JCA2S
CPU: PentiumIII M 933MHz
RAM: 標準256MB+増設512MB=768MB
※公式では増設256MBで最大512MBとなってますがチップによっては認識する樣で512MBの増設で最大768MBが可能です。
HDD: IDE 60GBをWindowsシステム區劃(FAT32)に5GB、B-right/V區劃に10GB、殘りをWindowsデータ區劃(NTFS)に割り當てました。WindowsシステムをFAT32にしてあるのはSystemSelectorがFAT區劃でないとインストールできないからです(^^;

頑丈さでは右に出るものの無い有名なTOUGHBOOKシリーズのA5サイズ機種です。設計上幾つか不滿な所はありますがその堅牢さと引き換へなら仕方ないかも知れません。



不滿な點

畫面がSVGA(800*600)
XGA(1024*768)は欲しいなぁと思ふ所ですが液晶畫面を保護する爲の頑丈な構造から仕方ない所でせう。何せ液晶畫面部分を摑んで持ち上げてもビクともしないんですから。このサイズで無理にXGAにすると小さくて見づらくなって了ひます。


こんな持ち方をしてもビクともしません。さすがです。

PCカードスロットが一つしか無い。
二つ欲しい所ですがこれも頑丈な筐體故に空間が足りないとすれば仕方ないですね。やはりThinkPad 235の三つに敵ふ機種は無いですねぇ…。

USBポートが1.1で一つしかない。
まぁ時代を考へればこれも仕方ないかと(^^;



一部のキーが[Fn]との組み合はせになってゐる
これは獨立させて欲しかったです。特に片手で持って使ふ時なんか單獨キーの方が使ひ易い筈です。デザインを工夫してThinkPadの樣に七列に拘る事はできなかったのでせうか?





打鍵に關しては小ささに慣れが必要ですが意外と使へるものです。ThinkPad 235が使へる人なら大丈夫かと。ただ、スペースキーが長いので親指シフト使ひにはちょっと使ひにくいですね。それでもLibretto20ほどの無理はありません。ギリギリ使へるレベルと言って良いでせう。



この機種最大の特徴である頑丈さは比肩するものがありません。落下と振動に關しては米軍のMIL規格を通ってゐるらしいです。外で持ち歩く時にこの頑丈さは心強いですね。

自然落下試驗(非動作時)
MIL-STD-810F 516.5

耐振動試驗(非動作時)
MIL 810F 514-5 Category 24

あくまで非動作時ですから動作中に落としたらさすがに壞れるかも知れません。廻轉中のHDDが(^^;

この機種はOSのインストールが厄介です。單純にプリインストールと同じOSを入れるだけならすんなり行きますがユーザ側で弄ると色々と問題が發生します。

OSの選定はWindows2000とB-right/Vにしました。DOSはFDDからのインストールが純正品でないとできないのとPCカード用ドライバが無ささうだったので却下しました。サウンドカードがDOSでも動くならDOS/Vゲームの爲に入れても良かったけどね〜。ThinkPad 235みたいに(笑)。

元々Windows2000がプリインストールされてる機種ですからUSB接續のCDドライブがあれば特に純正品でなくてもすんなりインストールできます。私は汎用のCDD用USB接續ケースとバルクドライブを使用しました。但しUSB-CDDのインストールがサポートされたのはSP3からだったと思ふのでSP2までの2000ではインストールできないかも知れません。でもプリインストールはSP2(JCA2SではSP3)だった筈…

2000の導入に當たってnLiteで不要なものを削除しドライバ類を統合したCDを作成しました。ここからトラブルが始まります。インストールの途中、ユーザ名とパスワードを入力する所から次の畫面へ進めません。[次へ]のボタンを押しても全く進まず再度[次へ]を押したり[戻る]のボタンを押したりするとマウスポインタすら動かなくなって固まります。

原因はナニ? 何も弄ってない製品版のCD(リテール版SP4)からは問題無くインストールできるのでnLiteで削った何かが問題?ネット上では無印2000ではインストールが止まるのでSP4にしないといけないとの情報もあります。そのインストールがUSB-CDDから行なったのかi386をHDD内にコピーしてwinnt.exeを叩いたのかは不明ですが、何らかの原因でインストールが止まる現象が發生する樣です。とするとnLiteでその何かを削ってしまったのか?

これを檢證する爲にnLiteで何度もCDを作るハメになりました。OSの根幹部分と密接に關はる(機能を抱き合はせにしてると言った方が正確か)IEやOEを削除したのが原因か?でもさすがにIEコアは殘してあるし…

念の爲IEやOEを削除しないインストールCDも作ってみましたが症状は全く變はりません。SP4から追加された機能のリストを調べやうと思っても中々纏まった情報が無く、あっても以前(それがどのバージョンなのかはっきりしない)からの修正とごっちゃになってて特定は無理でした。

そこで發想を變へてnLiteで削ったままの單純な形、つまりドライバを統合しない状態でだうなるのかを試してみました。すると今まで先へ進めなかった所がすんなりと進みインストールが完了しました。何の事は無い、ドライバの統合が問題だったのです。nLiteを使ふ場合ドライバの統合は普通なのでまさかこんな所に落とし穴があるとは……

パナのこんな獨自の造り方が嫌だ!

なのでCF-M34用のnLite適用CDを作る場合はISOイメージ作成の前で一端作業を終了し作業ディレクトリにドライバディレクトリを置いてからISOイメージを作った方がいいです。これによりドライバが置かれたディレクトリを持つCDができるのでインストール後のドライバ當てはCDドライブ檢索で行けますから。

因みにドライバはパナのサイトにありますが對應機種でないと解凍できない樣になってます。400MHzモデル(CF-M34RJ8S。液晶死亡の爲退役)も持ってましたが同じCF-M34なのに型番の判別をしてるらしく相互でのドライバ解凍はできませんでした。一應、アーカイバソフトを使へば解凍はできるさうですが…

パナのこんな獨自の造り方が嫌だ!

インストールに必要な條件が判明したので專用CDを作成し改めてインストールを行なひドライバ無しでインストールした状態から不明なデバイス→ドライバ更新→CDドライブ指定を繰り返して純正のドライバを一通り當てました。

ところがこの時點で更に問題發生。純正ドライバを全て當てても不明なデバイスが殘ってます。PCIデバイスの何かがドライバが當たってをらず不明なままです。

これに就いてDevScnで調べると以下のデバイスが檢出されました。

PCI Device PCI¥VEN_8086&DEV_2483&SUBSYS_833810F7&REV_02 Unknown

この情報を元にネットを檢索すると

Intel(R) 82801CA/CAM USB Universal Host Controller

だと判明しました。nLiteを使用しない製品版CDからのインストールではこの不明なデバイスは出ないのでnLiteで削ってしまった事になります。

これに就いて調べた所、82801はIntel社のチップセットの型番、CA/CAMは用途別の型番でした。具體的にはICH3のチップセットでCAがサーバ用途、CAMがモバイル用途との事です。

正體が判ってゐるので適合するドライバを探して當てます。富士通の845inf.exeを流用しました。これを適用すると不明なPCIデバイスが消え以下のデバイスが表示されます。

Intel(R) 82801CA/CAM USB Universal Host Controller - 2482
Intel(R) 82801CA/CAM USB Universal Host Controller - 2484

これにより不明なデバイスは消え一通りドライバが當たった事になります。私の場合はSRAMカードも使ふのでmemcard.infを置き換へました。

ドライバはこれで解決しましたが今度はDirectXで問題發生。9.0cをインストールしたのですがdsound.dllで序數11のエラーが出ます。




DirectXの診斷を見るとDLLのバージョンが古いと出ます。



このエラー自體は頻發してる樣でネットを檢索するとゲーム關係で色々情報があります。ただ、どこを見てもDirectXのバージョンを新しいのに變へる事しか書かれてません。Windows2000對應の最終版は2010Feb版らしいのでこれをインストールしてみましたが改善されませんでした。

choco-chip繪の萌え〜なゲームが動かんではないか!(笑)







私はFMVやThinkPadでも同じ樣にnLiteを適用したCDで2000をインストールしてますがこの樣な問題は發生しません。意味がワカラン……

同じ製品版ディスク(リテール版SP4)を使ひ同じ項目を削除してディスクを作ってゐるので原因はCF-M34のハードウェア側にあるとしか考へられません。まさかThinkPadでは削らずCF-M34では削ったThinkPad關聯やトラックポイント關聯のコンポーネントがDirectXに關係してるなんて事はありませんよね?

※ThinkPadでは235、X21、T23で、FMVでは716NUでnLite適用2000を檢證濟です。ThinkPad關聯を除き削除したコンポーネントは同じです。

ThinkPad T23でのDirecX診斷畫面。正常に動作してます。

※CF-M34に入れ直した2010Feb版のdsound.dllの方がバージョン5.00.2165.0001と古くなってるのは謎です(笑)。CF-M34にも最初はT23と同じ版(Prima☆Stellaのディスクに入ってたもの)をインストールしたので5.03.0001.0904が入ってましたがバージョンが古いと出ました。

[追記]
CF-M34をSSD化するに當たりDirectX含め環境を再構築したのでdsound.dllのバージョンを確認してみた所、2010年Febインストール後と變はりませんでした。

すると同じディスクからインストールしたのにCF-M34とThinkPad T23では違ったバージョンのDLLがインストールされるって事?ナゼ?

DLLのバージョンが古いなら新しいバージョンに差し替へれば問題無いのか?と思って新しいバージョンを探した所、魔改造版Windows2000に入ってるものが新しいバージョンでした。

dsound.dll 5.3.2600.5512

このバージョンに差し替へた所、バージョンが古いとされる問題は解決されゲーム類も問題無く動く樣になりました。



ヨシ!これでchoco-chip繪の萌え〜なゲームが動くぞ!(笑)





※因みにdsound.dllが原因で動かないゲームは私が試した限りではアトリエかぐや製のみでした。TRABULANCEやSweet Basilの英語移植版等は普通に起動し動きました。





この問題もnLiteを適用してないCDからインストールした場合には發生しません。と言ふ事はCF-M34で9.0cのdsound.dllを動かすにはnLiteで削った何かに依存してゐると言ふ事になります。nLiteで削ったCF-M34でのみ發生しThinkPadやFMVでは發生しないんですから。

パナのこんな獨自の造り方が嫌だ!

因みにインストール直後のCドライブの状態。ページングと休止領域を除くと600MB弱に納まってます。やはり不要なものを削って輕くなったOSはいいですね〜。



參考までにnLiteで削除した項目のリストを上げてをきます。多言語キーボード關聯も削ってますが無駄にリストが大きくなるのでその邊は除外しました。尚、MS-IMEを削除する設定にしても多言語環境を入れると強制的にMS-IMEがインストールされて了ふ樣です。



Windows側の設定はこんな所ですがB-rightVのインストールに當たってもちょっと問題があります。私はブートセレクタにSystem Selectorを使ってるんですがこれのインストールにはFDDからの起動が必要です。ところがCF-M34は純正FDDでないと起動しません。CDDは汎用USB接續でもいいんですがFDDでは無理でした。

パナのこんな獨自の造り方が嫌だ!

そこで傳統的な手法、借り腹インストールを行なひます。CF-M34からHDDを取り出しFMV-645NUへ移植。FDDからSystem Selectorを起動しWindows區劃(FAT32)へインストールします。これにより起動するOSを選擇できる樣になるのでHDDを戻しCF-M34側でB-right/Vをインストールします。B-right/Vのインストールは汎用USB接續のCDDからでも問題無くできます。

B-right/Vのバージョンは4.500ですがPCカードスロット、USBポート、LANアダプタ等はそのままで全て認識します。さすがにモデムは無理(^^;







後はアップデータを適用し必要なソフト類を入れて行けばOKです。

私は基本的に富士通の親指シフトモデルかThinkPadを好んで使ひます。CF-M34を持ってるのはその特殊性=比類無き堅牢性故です。ネコが飛び乘っても壞れないし(笑)。

なので餘程の事が無い限り私が更にパナ製PCを入手して使ふ事は無いでせう。あ、既に起動すらしませんがHNでもある1B/noteは持ってますけどね(^^;

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