BTRONで親指シフト
BTRONで親指シフト


 BTRONで親指シフトを使ふユーザーは少なからず存在しますが、その殆どはJISキーボードの配列定義を變更したりデスクトップ用キーボードを使ってゐる樣で、富士通製親指シフトノート機を使ってゐる人はゐない樣です。webを檢索しても私が動作報告したものしか事例が見當たりません。
 そこで、ここでは私が實際に使った富士通純正ノート機によるBTRONでの親指シフト環境を紹介します。


・設定不要な機種

FMV-5133NU/DC

 親指シフトを使用するに當たって特別な設定を必要としない機種です。擧動はデスクトップ用KB-211と似てをり、OS起動後に[無變換]キーを押す事で親指シフトとして認識されます。

 最大の利點は同時打鍵判定アルゴリズムが動作する事です。これによりワープロ專用機やWindows環境で親指シフトに慣れた人でも違和感無く操作出來ます。又、本機をDOS環境で使ふと刻印と入力が一致しないモードずれが發生するのですが、BTRON環境では發生しません。
 BTRONに於けるキー配列には親指キーと變換/無變換キーを共用する定義は存在しません。從ってJIS配列を配列定義ファイルで親指シフトにする場合はJIS配列に於けるシフトキーを親指キーに割り當てる事になります。ところが本機種では親指キーと變換/無變換キーの共用がそのまま動作します。これはハードウェア側で親指シフトを實現(※)してゐる爲だと思ひますが殘念ながら後の機種では專用ドライバーで親指シフトを實現する仕樣に變更された樣です。

※JISモデルのキーボードを親指シフトキーボードに交換すればそのまま親指シフトモデルになる機種です。OASYSワープロ機やFMRノートが該當します。


 缺點もありまして、數字キーの入力は直接數字の入力になって了ふ爲に漢數字への變換が出來ません。漢數字の入力には「ひらがな」による讀みから變換する必要があります。使ってみると解りますが、これはかなり面倒です。
 又、親指シフトとは關係無いのですが、畫面が800*600なのでBTRON的な操作法には少々狭いです。

 本機による親指シフト環境は1B/V3以降であれば動作します。1B/V2以前に關しては私が持ってないので確認出來ません。



・キー配列定義による變更が必要な機種

FMV-5200NA8/X(改)
FMV-645NU6C/X, /L

 この機種のキーボードは專用ドライバーを導入しなければJIS配列として動作します。しかしBTRON用のドライバーなんぞ存在する筈がありません(泣)。なので自分でキー配列定義ファイルを作成しました。

 利點はアプリケーションによる擧動の違ひが無い事です。Windows+ひゅんQにありがちな特定のアプリでの擧動不審やWindowsXPに於ける詳細なテキストサービス云々の樣な問題は出ません。これはBTRONがOSレベルでキー配列を變更出來る設計になってゐる爲です。

 缺點として同時打鍵判定アルゴリズムが實裝されてゐません。この爲、同時打鍵の感覺をユーザー自身が練習して體得する必要があります。親指シフトを體得した人にはそれほど難しい事ではないですが、入力速度が上がって來ると同時打鍵時の入力ミスが起きやすくなります。
 又、專用ドライバーで親指シフトを實現する仕樣の爲に、親指キーと變換/無變換キーの共用が出來ません。しかも物理的に親指シフト配列なので、JISキーボードを親指化する場合とも配列の割り當てが變はって來ます。私は空白を變換に、タブを無變換に割り當て、空白とタブはそれぞれ反對側の親指とクロスシフトする樣に定義しました。



 上記機種の全てで超漢字V(B-right/V R4.5xx)がネイティブで動作する事を確認してをります。
 一方、VM環境(超漢字V)での動作に付いては確認してをりません。これらの機種の性能ではXP+VM環境が實用的速度で動作しませんし、個人的にはBTRONをVM環境で使ふ氣もありませんので。

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